職業訓練は新しいスキルを学ぶことができる場所です。新たな挑戦として、入校を考えている方もいらっしゃると思います。
一見するとメリットしか無いように思えますが、実はデメリットもあったりします。
本記事では、職業訓練校のメリットとデメリットについて解説しています。
私自身、職業訓練校に実際に通った経験があり、その経験をもとに本記事を書いております。
私が通ったのは、Webデザインとプログラミングを学べる職業訓練校です。web系の職業訓練に通いたいと考えている方は、特に参考になるかと思います。
本記事がオススメの方
- これから職業訓練に通おうか迷っている。
- メリットだけでなく、デメリットも知りたい。
- もし、職業訓練に通って「合わなかったらどうしよう」と不安になっている。
上記に当てはまる方は是非、最後までご覧ください。
職業訓練校に通う6つのデメリット
まずは、職業訓練校に通うデメリットから見ていきます。
デメリットは下記の6つです。
職業訓練校に通う6つのデメリット
- 入校試験を受けなければいけない
- 通学しなければいけない
- 無職期間が伸びてしまう
- 就職に関連するカリキュラムも受けないといけない
- 大人数での授業スタイル
- 講師や授業内容が合わなかった時が大変
それぞれ具体的に解説していきます。
入校試験を受けなければいけない
職業訓練校は、申し込めば誰でも通える訳ではありません。入校試験を受けて合格しなければ通うことができません。
訓練校によって試験内容は変わりますが、筆記(適性検査)と面接があります。特に面接はほぼ間違いなく実施されます。
また、内容やコースによって倍率も異なり、定員割れしているコースから倍率5倍以上あるコースもあります。
人気のコースはしっかりと面接対策をしなければ、不合格となる可能性も高いです。
その他にも、
- ハローワークで手続き
- 職業訓練校の説明会に参加
- 応募書類の作成
- 筆記試験の勉強
- 面接の受け答えを考える
など、試験までにやらなければいけないことは意外と多いです。
上記のように、入校試験に合格しなければ通えないのは、職業訓練校のデメリットの一つかなと思います。
通学しなければいけない
基本的に職業訓練の授業は、対面でおこなわれます。
その為、毎日通学をしなけばいけないと言うデメリットがあります。
訓練校が遠い場合は、毎日の通学時間も馬鹿になりません。
最近では、オンラインで学べるスクールや教材も多数存在します。
訓練の内容やその人の性格によっては、職業訓練校に行かずにオンラインで学んでしまった方が効率が良い場合もあります。
無職期間が伸びてしまう
コースによって期間は異なりますが、職業訓練校に通うと、その分無職期間が伸びてしまうというデメリットもあります。
失業給付金や職業訓練受講給付金を貰いながら通うことができますが、就職時の給料よりは低くなるケースがほとんどです。
その為、金銭的に苦しくなる場合もあるかと思います。
また、人によっては、無職期間が伸びてしまうことに劣等感を感じてしまう可能性もあります。
就職に関連するカリキュラムも受けないといけない
あくまでも職業訓練は就職することを目標としています。
その為、授業の中には就職に関するカリキュラムも含まれます。
例えば、
- 応募書類の書き方
- 面接練習
- スーツの着用の仕方
上記のようなカリキュラムがあります。
ただ単にスキルや技能を学びたいと考える人にとっては、このようなカリキュラムは不要になる可能性が高く、デメリットと言えます。
大人数での授業スタイル
職業訓練校は、高校や中学のように生徒数十人に対して、先生が一人で教える授業スタイルです。(サポートの先生がいる場合もあり)
自己紹介をしたりもするので、学校のような雰囲気もあります。
大人数で学習するのが苦手と感じる方もいらっしゃると思います。
- マンツーマンで学びたい
- どんどん先に進みたい
- 集団で学ぶのは苦手
- 一人で黙々と勉強したい
- グループワークやスピーチなどは絶対やりたくない
上記のように考える方は、デメリットと感じことが多く、合わない可能性が高いです。
講師や授業内容が合わなかった時が大変
職業訓練校の場合、一度入学してしまったら他の訓練校やコースに変更と言ったことはできません。
もし、講師の方や授業内容が合わない場合でも、通わなければなりません。(途中で辞めることは可能)
有料のスクールなどでしたら、講師の方を変えてもらえると言ったこともできますが、職業訓練校の場合は難しいです。
上記のような、合う・合わないと言うのは、自分では回避が難しいデメリットかなと思います。
しかし、職業訓練校では事前に説明会を実施しているケースがほとんどです。
参加することで、講師の方や授業内容について、事前に把握できます。失敗したく無い方は、参加することをオススメします。
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職業訓練校に通う11個のメリット
上記では、職業訓練校のデメリットについて解説してきました。
続いては、メリットを見ていきます。メリットは下記の11個です。
職業訓練校に通う11個のメリット
- ほぼ無料で新しいスキルを学ぶことができる
- お金を貰いながら学ぶことができる
- 専門の講師から学ぶことができる
- 学割を利用できる場合がある
- 仲間ができる、人脈が増える
- 継続して学ぶ習慣ができる
- 就職活動に関するカリキュラムも受けられる
- インターンが受けられる職業訓練校もある
- 求人の紹介や企業説明会がある
- 卒業生が在籍している企業を紹介して貰える
- 卒業後もサポートしてくれる
それぞれ具体的に解説していきます。
ほぼ無料で新しいスキルを学ぶことができる
職業訓練校では、新しいスキルや技能を無料で学ぶことができます。
正直これが一番のメリットかなと思います。
テキスト代など一部自己負担しなければいけない部分もありますが、基本的には無料です。
訓練校やコースによって期間は変わりますが、半年や一年と言った期間も無料で学べるのは嬉しいですよね。
有料のスクールで学ぶ場合は、どうしても結構なお金がかかってしまいます。そう考えれば、職業訓練はかなりお得です。
お金を貰いながら学ぶことができる(失業保険などの条件あり)
雇用保険に加入しているなどの条件を満たしていれば、失業手当を貰いながら職業訓練に通うことができます。
また、職業訓練校に通っている間は、失業手当の支給期間が延長されるといったメリットもあります。
さらに、自己都合退職であれば、本来は失業手当の支給まで3ヶ月の待機期間がありますが、職業訓練を受ける場合は無くなります。待機期間が無くなり、早く失業手当を貰うことができます。
雇用保険に加入していない場合も給付を受けられる可能性がある
求職者支援制度を使うことで、雇用保険を受給できない方でも、職業訓練受講給付金を受け取れる可能性があります。
支給を受けられるかは色々と条件があるので、ハローワークで相談して見ると良いでしょう。
専門の講師から学ぶことができる
職業訓練校では、専門の講師から学ぶことができます。
私が通った訓練校の講師の方も、Web業界数十年の経験がある方でした。
知識だけでなく、業界経験も長いので本当に勉強になりました。
その道の専門知識がある講師から学べるのは、職業訓練校の大きなメリットかなと思います。
学割を利用できる場合がある
職業訓練校によって変わりますが、学割が使えるメリットもあります。
私が通ったweb系の訓練では、
- Adobeのソフト(Photoshopやllustrator)
- パソコンの購入
などで学割が使えました。かなりお得で助かりました。
Adobeのソフトはwebデザインには必須なので、嬉しいメリットですね。
学割については訓練校によって異なるので、受けられない場合もあるようです。
仲間ができる、人脈が増える
一緒に学ぶ仲間ができるのも職業訓練校に通う大きなメリットの一つです。
分からないところを教えあったり、就職活動の状況を共有しあったりと助けになることも多かったです。
皆が未経験から学ぶので、仲間意識も芽生えて安心感もあったりします。
また、仲良くなった方とは、職業訓練校を卒業した後も交流が続く場合もあります。同じ業界に進んだ仲間なので、就職した後の悩みや転職の相談などもしやすくて、頼りになります。
継続して学ぶ習慣ができる
基本的に、職業訓練校は平日週5日あります。
訓練校に通うと規則正しい生活になり、継続的に勉強する習慣が付くようになります。
また、職業訓練校には決められた出席日数もあるので、無闇に休むことができません。
これがプレッシャーになるので、サボるのを防ぐことができます。
自分一人で勉強していると、どうしても怠けてしまうと言う方もいらっしゃると思います。そういう方には、職業訓練で継続的に学ぶ習慣がつけられるのは、かなりのメリットです。
就職活動に関するカリキュラムも受けられる
就職活動に関するカリキュラムについては、デメリットの方にも挙げましたが、就職したいと考える人にとっては大きなメリットになります。
- 履歴書・職務経歴書などの応募書類の書き方
- 面接での受け答えのポイント
- 模擬面接
- 模擬面接をした後のフィードバック
- 就職活動時の服装の指導(スーツの着方)
- その業界特有の就職活動のポイント
上記のような、就職活動に関係するカリキュラムを受けることができます。
また、職業訓練校には、就職支援スタッフの方も在籍しています。就職に関する悩みを常時相談できると言ったメリットもあります。
インターンが受けられる職業訓練校もある
職業訓練校によっては、企業へのインターンを実施している場合があります。
インターンは実際に企業で経験を積めるので、就職活動時に大きなアピールになります。
私が通った訓練校もweb系の企業にインターンに行くことができました。そのままインターン先に就職していた方もいましたね。
就職する前に現場を知っておきたいと考える人にとっては、大きなメリットです。
求人の紹介や企業説明会がある
職業訓練校では、その人の希望にあった求人紹介をしてくれます。
常時、新しい求人も張り出されるので、求人を探す手間も減ったりします。
また、企業の方を招き、企業説明会が実施されることもあります。
企業説明会をおこなう企業は、その訓練校から採用する意欲が高いので、内定を取りやすい傾向にあります。
上記のように、求人の紹介や企業説明会があるのは、職業訓練校のメリットの一つです。
卒業生が在籍している企業を紹介して貰える
職業訓練校には、歴史があるので過去の卒業生がいます。
卒業生が在籍している企業から求人が来るケースがあります。
私が通っていた訓練校でも、その訓練校から過去に何名も採用している企業がありました。卒業生の方が、企業説明会に来るほどだったので、強い繋がりがあるのだと思います。
上記の感じで、訓練校と企業の間でパイプができてるケースがあります。当然ですが、就職活動時の選考も進みやすいです。
確実に就職したいと考える人には大きなメリットと言えます。
卒業後もサポートしてくれる
職業訓練校では、卒業後もサポートしてくれると言ったメリットもあります。
- 在籍中に就職が決まらない人の継続的サポート
- 就職先がブラックだったので相談したい
- 就職はしたものの合わないので、転職を考えている
上記のような、サポートや相談も受け付けてくれました。
卒業後は、新たな環境で不安も大きいと思います。勉強だけでなく、卒業後もサポートしてくれるのは、かなり助かりますね。
最後に
本記事では、職業訓練校のメリットとデメリットについて解説してきました。
改めて、まとめると下記になります。
職業訓練校に通う6つのデメリット
- 入校試験を受けなければいけない
- 通学しなければいけない
- 無職期間が伸びてしまう
- 就職に関連するカリキュラムも受けないといけない
- 大人数での授業スタイル
- 講師や授業内容が合わなかった時が大変
職業訓練校に通う11個のメリット
- ほぼ無料で新しいスキルを学ぶことができる
- お金を貰いながら学ぶことができる(失業保険などの条件あり)
- 専門の講師から学ぶことができる
- 学割を利用できる場合がある
- 仲間ができる、人脈が増える
- 継続して学ぶ習慣ができる
- 就職活動に関するカリキュラムも受けられる
- インターンが受けられる職業訓練校もある
- 求人の紹介や企業説明会がある
- 卒業生が在籍している企業を紹介して貰える
- 卒業後もサポートしてくれる
職業訓練校には、メリットとデメリットがあります。良いことばかりでは無いので、注意が必要です。
最近では、インターネットでも学べる教材はたくさんあります。そう言ったものと比較して、自分に合った後悔無い選択をするのが大切かなと思います。
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